チェコの年間
チェコの一年情報
チェコの四季折々の様子を知っていただけるように、一年を一ヶ月毎に分けてご紹介していきたいと思います。各月のイベントや景色の写真なども観賞できるようになっていますので、どうぞお楽しみ下さい。
1月 - レデン(Leden)
Ledenは、チェコで最も寒さの厳しい月です。「Led」 は「氷」という意味を持つので、Ledenという名を持つ1月は氷の月です。
・元旦にはお正月をお祝いします。昼食には、食べると「お金持ちなる」と信じられている「豆のスープ」を食べます。昼間には、チェコ大統領の演説がテレビで放映されます。お正月は休日です。 六日に東方三博士の記念日です。カスパール博士、メルキオール博士とバルタザール博士(Kašpar, Melichar, Baltazar)はイエズス子にお土産をあげた記念日です。三博士に着替えた子供はチャリチーのために寄付を集まります。
2月 - ウーノル(Únor)
ウーノル(Únor)も、チェコで最も寒さの厳しい月です。
・二月二日にフロムニツェ(Hromnice)という祭事が行われます。教会で蝋燭をもらい、夕立が来た際に、雷のお守りとしてその蝋燭に火を灯します。
・1948年2月25日にクーデターが起こり、共産主義者によって政権が奪われました。その後チェコスロバキア共和国共の産主義体制は1989年まで続きました。
3月 - ブシェゼン(Březen)
三月の名称は「ブジェゼン(Březen)」です。この言葉は、「ブジェジー(březí)」という言葉からできています。ブジェジーという言葉には「身ごもる」という意味があり、その意味の通り三月というのは動物の出産期にあたります。また三月は、山岳地方ではまだ雪が残っている一方、平地では春の息吹が感じられる季節です。
三月はイースター(復活祭)の始まりです。イースターの始まりは「灰の水曜日」を祝うことから始まります。それをきっかけに50日の断食期に入ります。「灰の水曜日」の前の週末には、田舎で『断食祭』(Masopust)が行われます。断食期に入る前に、色々なお面をつけて踊ったり、飲食を楽しんだりします。
4月 - ドゥベン(Duben)
「ドゥベン(Duben)」という言葉は、チェコ語で樫の木を表す「ドゥプ(Dub)」という言葉から来ています。四月には、樫の芽が出る、ということに由来するのでしょう。
四月は、イースターの祝祭日があります。聖木曜日にキリストの最後の晩餐を祝い、聖金曜日はキリストの受難、そして聖土曜日にはキリストの復活を祝います。イースターの月曜日に、男の子たちはヤギの枝で編んだ鞭のようなもので、歌を歌いながら女の子たちのお尻を叩きます。そのおかげで女の子たちは末永く健康でいられるという言い伝えがあります。女の子たちはそのお礼に男の子たちに、色とりどりに装飾されたイースターエッグをプレゼントします。イースターエッグは、復活や新しい生命の象徴なのです。
5月 - クヴェテン(Květen)
Květはチェコ語で「花」という意味です。そして、その言葉から五月の名称である「Květen」が生まれました。
五月は気候も温暖で春の真っ只中です。この季節にチェコで見られる植物といえば藤です。それ以外にも林檎の花、洋梨の花、菜の花が心を和ましてくれます。五月は恋人の月なので、カップルを頻繁に見かけますが、結婚式にはふさわしくない月だと言われています。
・五月十二日に『プラハの春』という音楽祭が始まります。
6月 - チェルヴェン(Červen)
チェコ語で「チェルヴェニー(červen)」という言葉は「赤い」という意味で、「チェルヴェン(Červen)」という名を持つ七月は「赤色の月」と言えるでしょう。チェコではこの時期、苺やさくらんぼうの実が熟して赤く色づきます。また雛罌粟(ひなげし)の赤色の花もかわいらしく咲いているのがあちらこちらで見られます。
・一日は、「子供の日」です。子供の運動会や遊びの会などが、各地で催されます。
・六月は年度末に当たるため、六月末には終業式や高等学校の卒業試験・大学入試などが行われます。
・「メダルドの記念日(六月八日)に雨が降ると、その後40日間雨が降り続く」という諺があります。日本の梅雨と少し似ていますね。
・六月二十日から三十日にかけて、リトミシュルという町で「スメタナのリトミシュル」と言う音楽祭が行われます。
7月 - チェルヴェネツ(Červenec)
ČervenecはČerven6月よりもっと赤いと言う意味を持つそうです。この時期には、すっぱい種類のさくらんぼう(アメリカンチェリーのようなもの)や、ラズベリーなどの赤い果実が実ります。
さて、夏休みに入ると子供たちは、田舎へ遊びに出かけます。また大人は、有給休暇を利用して旅行に出るケースも多いです。
・七月六日はヤン・フスの記念日で、国民の休日に指定されています。
フス・ヤン(Hus Jan 1371-1415)はカレル大学の学長を務め、当時のカトリック教皇をはじめとする高位聖職者の世俗化を批判して、宗教改革を提唱しました。また、チェコ語の改革にも努め、分かりやすいチェコ語 で説教を行ないました。ヤン・フスは1415年7月6日に異端者として火刑に処されました。
・六日はキュリロスとメトディオスの記念日で、国民の休日に指定されています。
キュリロス( Cyril、Konstantin、827-869)とメトディオス(815-885)の兄弟は、大モラビア帝国で、スラブ民族の間にキリスト教を広めたギリシャ人の宣教師たちです。両者によってラテン語で書かれた聖書が、スラブ語に訳されたり、キュリロスによって「フラホリツェ」と呼ばれるスラブ語のための文字が考案されました。
8月 - スルペン(Srpen)
チェコ語で「Srp」は、鎌という意味です。昔は八月に鎌で麦を刈り取っていたことから、八月は、「Srpen」と命名されました。
チェコの八月は、一年で最も暑い月です。多数の会社員が有給休暇を利用して海外に出かけます。チェコ国内では、池や川などの水辺で、のんびりと休暇を過ごす人が多いようです。また、カヌーなどのスポーツも人気があります。八月末は、帰省ラッシュによってどこも混雑しています。子供たちは、九月から始まる新学期へ向けての準備の時期に入ります。
・二十一日は、「プラハの春」の記念日です。
1968年8月21日、チェコスロバキア社会主義共和国にソ連を含む五カ国のワルシャワ条約機構軍が侵攻し、「プラハの春」と呼ばれた民主主義運動を制圧しました。
9月 - ザージー(Září)
チェコ語の「ザージット(zářit)」という言葉は、「光る」という意味を持ちます。この月の太陽の光は、燦燦と輝いています。
九月といえば、新学期です。長い夏休みが終わり、子供たちが学校へ通い始めます。
九月には、洋ナシ、林檎、プラム、葡萄などの果物が熟します。モラビア地方では葡萄の収穫祭が各地で催され、この年初めて収穫された葡萄で作られた「ブルチャ―ク」という発酵中のワインになる前のお酒をここで味わうこともできます。これは、この時期にしか味わえないまさに「旬の味」です。
その他の楽しみとして、きのこ狩りが挙げられます。きのこ狩りは、チェコ人の間でとても人気があります。持ち帰られたきのこは、各家庭で様々な方法で調理され、食卓に上ります。
・九月一日‐新学期開始
・二十八日は、聖ヴァーツラフ(sv. Václav)の記念日で、国民の休日に指定されています。教会ではミサが行われ、聖ヴァーツラフを称える賛美歌が合唱されます。
10月 - ジーイェン(Říjen)
「ジーイェン(Říjen)」という言葉は、「発情」という意味があり、このことは、鹿の発情期と関連しています。
夏が遠ざかり、段々と涼けさが増してきます。特に朝晩は空気がひんやりとしています。
・十月二十八日は、チェコスロヴァキア第一共和国の国立記念日です。
1918年10月28日、トマーシュ・マサリック・ガリックなどの政治家が、アメリカ合衆国にてチェコスロヴァキア共和国の独立を宣言しました。
11月 - リストパット(Listopad)
チェコ語で「リスト(list)」は「葉」、「パデゥ(pad)」は「パダット(padat)」「落ちる」という動詞の語幹です。十一月に木の葉は紅葉し、その後散っていきます。
・十一月一日は、「全聖人祭」が行われ、カトリック教会にて、ミサや祭式が執り行われます。
・二日は、Dušičky(ドゥシチキ:霊を慰める日)と言って、祖先の霊を慰める日です。この儀式は、ローマ暦に基づくとされていますが、キリスト教伝来以前からの習慣であると主張する説もあります。この日、チェコ人は墓地を訪れ、祖先の墓に花や蝋燭を供えます。この日は、日本のお彼岸と同じように、死者に敬意を表す日とされています。
・十一日は聖マーチン(sv. Martin)の記念日です。伝説によると、聖マーチンは白い馬に乗って現れるそうです。このことから、この日には初雪が降ると信じられています。
・十七日は、『自由と民主主義を求める闘争の日』です。チェコは、1948年から共産主義政権の支配下におかれていましたが、長年に渡る自由と権利の抑圧によって不満を抱いていた5万人を上回るチェコ人が、1989年のこの日に、プラハのヴァ―ツラフ広場に結集しました。デモは全国に飛び火し、その後間もなくして共産主義政権は崩壊し、無血の「ビロード革命」が成功を収めました。
この日は国民の休日で、学校・会社・役所などはお休みです。
12月 - プロスイネツ(Prosinec)
チェコ語で、「プロシット(prosit)」は「頼む」・「祈る」という意味があります。十二月は、クリスマスというカトリック教において最も重要な祭式が行われる月です。この際に、人々がお祈りをしたり、贈り物をお願いしたりすることから、この様に名付けられたのでしょうか。
・四日は、聖バーバラ(バルボラ)(sv. Barbora)の記念日です。この日に切り落とした桜の枝を家で花瓶に入れて飾ると、クリスマスに咲くことがあると言われています。
・六日は「聖ミクラーシュ(sv. Mikuláš)祭」です。夕方から夜にかけて、鬼、聖ミクラーシュと天使が家々を練り歩き、いたずらな子供を捕まえて地獄に連れて行きます。良い子や、これから良い子になると約束した子供たちには、ご褒美としてお菓子が配られます。
・二十四日は「キリスト生誕記念」が各家庭で祝われます。各家庭で、家族でクリスマスツリーを飾ったり、聖劇を作ったりします。夜には家族でクリスマスの鯉料理などを食べます。プレゼントは、幼いキリスト(イェジーシェク)がクリスマスツリーの下に持って来てくれます。夜中の十二時には、ミサが行われます。ここでは、伝統的な聖歌を鑑賞したり、合唱に参加したりすることができます。
・26日は聖ステファン(シュチェパーン)(sv. Štěpán)の記念日です。子供たちは通りで伝統的な聖歌を歌い、大人たちからご褒美をもらいます。
・31日は聖シルベステル(sv. Silvestr)の記念日です。
お問い合わせ及び無料予約は「メール」のボタンをクリックしてください。メールのフォームが開きますので、必要事項を記入して送信してください。こちらで確認しだい早めに回答致します。LINEでのお問い合わせも可能です。以下のQRコードかLINEのIDをご利用ください。
電話:+420 603 979 283
Skype: anonenoano
LINEのQRコード
LINEのID
anonenihongonosabisu